2008年7月23日水曜日

私の人生は守られている

聖書は、ヤコブが神様と面と向かって会ったことを通して、驚くべき啓示を受けたと語っています。「ヤコブは、『わたしは顔と顔を合わせて神を見たのに、なお生きている』と言って、その場所をペヌエル(神の顔)と名付けた。」(創世記32:30)この啓示が与えられた背景は、一体どの様なものだったのでしょうか。それは、ヤコブが人生の中で最も恐れを抱き、絶望に満ちていた時でした。その時ヤコブは、二つの強い力に挟み撃ちになっていました。一つは怒りに満ちた義理の父、ラバン。もう一方は敵意をむき出しにして憤慨していた彼の兄、エサウでした。

ヤコブは、何度も何度も彼を騙したラバンの下で、20年以上も働きました。ついにヤコブが我慢出来なくなった時、彼はラバンに内緒で家族共々逃げ出したのです。

ラバンは東から、小さな軍隊を引き連れてヤコブを追跡し、彼を捕まえて殺してしまおうとさえ考えていました。しかし神様がラバンの夢の中で、ヤコブに危害を加えてはならないと命じられたので、ラバンはようやく義理の息子を手放したのです。ラバンの手から逃げ出せたと思いきや、今度はすぐさま西からエサウが現れます。彼も400人からなる小さな軍隊を引き連れ、長子権を盗んだ弟を殺そうとしていたのです。

ヤコブは完全に四面楚歌の状態で、すべてを失うところでした。状況は絶望的でした。しかしその最悪の状況で、ヤコブはかつて無い様な形で、神様に出会うのです。ここで彼は一人の御使いと格闘したとありますが、学者らはこの御使いが神様御自身であったと信じています。

今度はヨブについて考えてみて下さい。ヨブが最悪の状況にあった時、神様がつむじ風の中に現れました。そして主は彼に、人類の歴史上かつてない形で御自身を示されたのです。

神様はヨブを宇宙に引き上げ、次に深海へと導かれました。神様は彼に、創造の神秘を見せられたのです。そしてヨブは、かつて誰も見たことがないものを見ました。彼は神様の圧倒的な栄光と威厳を見たのです。ヨブは神様への賛美に溢れて、こう言いました。「主よ、今ようやくあなたが何でも出来るということが、分かりました。あなたの裁きを疑ったことを、悔い改めます。すべてはあなたの統治下にあり、あなたの恵みによって治められています。あなたは永遠の始めからご計画を立てておられ、私はようやく、この目でそれを目撃することが出来ました。」(ヨブ記42:2~5参照)

私たちがただ信じ委ねる時、何か素晴らしいことが起こります。平安が私たちに訪れ、「この苦しい体験を通して、何が起こるのかは分からない。でも私の神様はすべてを統べ治めておられる。恐れるものは何もない」と宣言出来るようになります。