2008年9月25日木曜日

約束の地が持つ真の意味とは

神様は私達の祖先であるアブラハムに、カナンの地を「永久の所有地として」与えられました。(創世記17:8)ヘブル語で「永久」とは“終わりがないこと”を意味しています。皆さんは、「アブラハムは至極喜んだに違いない。神様が彼の子孫に、見渡す限りの土地を永続の母国として与える約束をされ、それが永遠まで続くのだから」と思われるかも知れません。しかし新約聖書は、世界が炎によって破壊され、完全に燃え尽きてしまったその後に、主が新たな天と地を創造される、と記しています。

神様がアブラハムに与えられた「永遠の所有地」は、ただの土地のことなのでしょうか。それならば、どうしてそれが永遠であることが出来るでしょう。実は、この約束の土地とは、地上を超えたところにある場所の象徴なのです。アブラハムは霊によって、このことを理解していたと信じます。聖書は、アブラハムがカナンの土地に住まいながらも、いつも異国の民の様に感じていた、と記しています。「信仰によって、アブラハムは他国に宿るようにして約束の地に住みました。」(ヘブル人への手紙11:9)これは何故だったのでしょう。それは、アブラハムの心が土地そのものを超えた何かを求めていたからです。

「アブラハムは、神が設計者であり建設者である堅固な土台を持つ都を待望していたからです。」(ヘブル人への手紙11:10)アブラハムは祝福された土地の持つ、本当の意味に気付き、「この場所は実際の所有地ではないのだ。これは後に来る素晴らしい祝福の、ただの例解にしか過ぎないのだ」と考えていたのです。アブラハムは、約束の地が示す、真の意味を理解していました。彼はカナンの地が、後に来るメシヤを表しているのだと知っていました。イエス様御自身が、私達にこう告げておられます、「あなたたちの父アブラハムは、わたしの日を見るのを楽しみにしていた。そしてそれを見て、喜んだのである。」(ヨハネによる福音書8:56)

聖霊が、アブラハムに何年も先のこと、キリストの日のことを見ることを可能にさせたのです。彼は約束の地が、完全なる平安と安息の地を意味するのだと知っていました。そしてアブラハムが知っていた様に、この安息の地は、イエス・キリスト御自身なのです。そうです、主イエス様こそ、私達に与えられた永遠の所有地なのです。私達はイエス様のものですが、イエス様もまた、私達のものなのです。そして神様は私達に、この永遠の所有地を信仰によって手に入れる様、招いておられるのです。