2008年8月11日月曜日

私たちの焦点

パウロの時代のクリスチャン達は、エルサレム崩壊が近づくのを感じるにつれ、もっと預言された出来事を知りたいと願うようになりました。彼らは、大勢の捕虜を奴隷とする、冷酷な侵略者達に関するうわさに恐れを抱いていました。信者達はそれを聞いて、危険な時が近づいているのだと感じる様になりました。そこで彼らはパウロに、何が起ころうとしているのか、もっと教えて欲しいと願い出ました、「どうやって時を読めば良いのか、私たちに手紙を書いて教えて欲しい」と。

パウロは、次の様な確信の言葉をもって返答しました。「兄弟たち、その時と時期についてあなたがたには書き記す必要はありません。盗人が夜にやって来るように、主の日は来るということを、あなたがた自身がよく知っているからです。」(第一テサロニケ人への手紙5:1~2)

パウロは、キリストの再臨の際、何が起こるかを彼らに伝えました。「すなわち、合図の号令がかかり、大天使の声が聞こえて、神のラッパが鳴り響くと、主御自身が天から降って来られます。すると、キリストに結ばれて死んだ人たちが、まず最初に復活し、それから、わたしたち生き残っている者が、空中で主と出会うために、彼らと一緒に雲に包まれて引き上げられます。このようにして、わたしたちはいつまでも主と共にいることになります。ですから、今述べた言葉によって励まし合いなさい。」(14:16~18)

パウロの奨励の言葉は、彼らを励ますためのものでした。パウロが根本的に語っているのは、「これから地に起こることについて、あなた方が恐れることは何一つありません。恐ろしい前兆や惨事に関して、過度に心配する必要もありません。あなた方は、これが何を意味するか、よく分かっているはずです。それは主イエス様が、彼の民を引き上げるために、再び来られることを示しているのです」ということです。

歴史はどこかに向かっています。私たちは、矢のような速さで展開していく今日の出来事が、私たちを神様の永遠の目的に向かって運んでくれていると、確信することが出来ます。世界は当てなくさ迷っている訳ではありません。どれ程人間が邪悪で不信仰になっても、主はこの地を見放されません。むしろ、神様はペースを速められました。そして今私たちが目撃しているのは、ある神様の出来事に向かって素早く移り変わる時代の動向です。それはキリストが永遠に統べ治める、新しい天と地の創造です。

キリストに従う私たちの焦点は、日々のニュースではありません。戦争や、戦争のうわさや、核事故や、地上で起こっているその他のどんな出来事にも、気を留めるべきではありません。イエス様が「その日が来たら、目を上げなさい」(ルカによる福音書21:28参照)と言われた時、彼は私たちが焦点をどこに置くべきかを教えて下さったのです。