2009年11月12日木曜日

慰めと力

パウロが沈んでいた時、聖霊様はどの様に彼に慰めをもたらされたでしょうか。それはパウロ自身がこう答えています。「気落ちした者を力づけてくださる神は、テトスの到着によってわたしたちを慰めてくださいました。」(第二コリント76) テトスはマケドニアに新しい力に満ちた心を持ってやって来たので、パウロの心も引き上げられました。この二人の兄弟が交わりをもつ中、喜びがパウロの体、 心、魂に押し流れ、彼にこう書かせたのです。「わたしは慰めに満たされており、どんな苦難のうちにあっても喜びに満ちあふれています。」(74) パウロは「今まで通り問題はたくさんあるけれど、主は戦いに必要なものを与えて下さった。神様はテトスを通して、私を再び元気付けて下さった。」と宣言しているのです。

私 がミニストリーに携わってきた年月の中で、神様にある兄弟姉妹がその忍耐の底をつき、弱りきり、すっかり途方に暮れてしまった状況に陥るのを目撃してきま した。愛する兄弟姉妹が苦しみにある中、私は苦悩に満ちてこう主に尋ねました。「お父様、あなたの僕である彼らは、どうやってこの苦しみの穴から抜け出す ことが出来るのでしょう。彼らを引き上げる力はどこからくるのですか。彼らを助けるために、私に何が出来るでしょうか。」

そ の答えはパウロの証しの中にあると信じます。パウロはあまりに疲れきり、自分自身を見失っていました。彼のミニストリーの中でも最も苦しい時にあり、人生 でここまで弱りきったことはないという程でした。しかしほんの数時間で、彼はその暗闇から完全に抜け出し、喜びと満足感に溢れるまでになったのです。使徒 パウロは、再び愛されていることと、必要とされていることを感じました。

何 がこれを可能にしたのでしょうか。まずコリントで何が起こったか見てみましょう。テトスが教会のリーダーに会うためにそこを訪ねた時、テトス自身、心が強 められるのを体験しました。なぜなら教会で覚醒が起こっていたのです。それは彼らがパウロの教えに心を留め、神様が彼らを大いに祝福されていたからです。

テトスは嬉しいニュースを持って、マケドニアに戻ってきました。「パウロ、コリントの教会がよろしくと言っていたよ。彼らは罪を離れ、偽預言者の問題を解決していた。彼らはもうあなたの苦しみを軽蔑せず、そればかりか、むしろあなたの証し故に喜んでいたんだ。」

愛する兄弟によってもたらされたこの吉報は、直ちにパウロを暗闇から引き上げました。「気落ちした者を力づけてくださる神は、テトスの到着によってわたしたちを慰めてくださいました。」(第二コリント76) ここに挙げられた例が分かりますか。神様は人々を用いて、他の人々を力づけられるのです。神様はパウロを力づけるために天使を遣わされませんでした。彼が 受け取った慰めは、テトスの元気に満ちた魂によってもたらされたのです。テトス自身の心が元気付けられたことにより、パウロの心も元気付けられたのです。