2008年12月5日金曜日

戦利品に託された神様の御計画

ダビデと彼の軍が不在であった時、アマレク人がツィクラグという村を奇襲しました。略奪者達は村を焼き払い、女性と子どもを全員捕虜として連れ去りました。ダビデが戻った時、「兵士は皆、息子、娘のことで悩み、ダビデを石で打ち殺そうと言い出したので、ダビデは苦しんだ。だが、ダビデはその神、主によって力を奮い起こした。」(サムエル記上30:6)

これこそ霊的戦いです。これはただ、ダビデ一人に向けられた攻撃ではありません。これは神様の永遠の計画に対しての、徹底した急襲でした。

霊的戦いの焦点とは、いかに敵が常にキリストの種を摘み取ろうとしているかにあります。そしてこの事実は、十字架から2,000年経った今でも変わりありません。悪魔は今も神様の種を滅ぼし、キリストの種である私達に攻撃を仕掛けることで、その目的を果たそうとします。ダビデは、彼の兵士達のぼやきを聞いて、恐れました。しかし彼は、自分と神様との関係が正しいことを確信していました。そして聖書は、彼がいかに神様によって励まされたかを記しています。すぐにこの信仰の人は、アマレク人の追跡に転じました。そしてすぐさま彼らに追いつき、奪い取られたすべての人々と財産を奪い返しました。(サムエル記上30:19〜20参照)ダビデはツィクラグから取り去られたものだけではなく、アマレク人が奪い取ったすべての戦利品を取り戻しました。

ダビデはこれらの戦利品をどうしたでしょうか。彼は神様のご計画を続行するために、それらを用いました。さらに、彼はユダの長老たち、また以前彼とその僕をかくまってくれていた町に対して、戦利品を贈り物として送り届けました。(サムエル記上30:26と31参照)これは、霊の戦いを通して神様が抱いているご計画のもう一つの例です。私達は戦利品を、自分達のためだけに勝ち取るのではなく、キリストの体のために勝ち取るのです。私達が得た資源は、他の人々に祝福をもたらすために与えられているのです。

サマリアが飢饉にあった時、アラム軍が町を占領しました。アラム軍は町の外に陣営を張り、サマリア人が飢え死にするのを待っていました。城壁の内側の状態は非常に悪化し、ロバの頭が銀80枚で売られるようになりました。あまりの飢えから、女性達は自分達の子どもを、食料として煮てしまおうとしていた程です。異常な事態だったしか言えません。(列王記下6章参照)

その頃、城壁の外で生活していた、4人の重い皮膚病を患っていた人達がこう相談しました。「どうしてわたしたちは死ぬまでここに座っていられようか。町に入ろうと言ってみたところで、町は飢饉に見舞われていて、わたしたちはそこで死ぬだけだし、ここに座っていても死ぬだけだ。そうならアラムの陣営に投降しよう。もし彼らが生かしてくれるなら、わたしたちは生き延びることができる。もしわたしたちを殺すなら、死ぬまでのことだ。」(列王記下7:3〜4)こうして彼らはアラムの陣営に向かいました。

彼らが陣営に到着した時、すべては静まり返っていました。誰一人として見かけることが出来なかったので、彼らは天幕の一つひとつを探りましたが、誰も見つけることが出来ませんでした。聖書はこう説明しています。「主が戦車の音や軍馬の音や大軍の音をアラムの陣営に響き渡らせられたため、彼らは、『見よ、イスラエルの王が我々を攻めるためにヘト人の諸王やエジプトの諸王を買収したのだ』と言い合い、夕暮れに立って逃げ去った。彼らは天幕も馬もろばも捨て、陣営をそのままにして、命を惜しんで逃げ去った。」(7:6〜7)

重い皮膚病を患っている者達がこのことに気付いた時、彼らは天幕を渡り歩き、食べたり飲んだりした後、町に帰ってこう言いました、「私達と共に来てみて下さい。信じられないでしょうが、アラム軍は陣営を逃げ去りました」と。(7:10参照)主は事態を完全にひっくり返されました。主は戦利品を用いて、神の民を再建し力を与え、地上での御計画を続行されたのです。

話の筋が掴めましたか。あなたに襲いかかっている、現在の戦いの理由が見え始めてきましたか。主に信頼をおく者は、敵のどんな力にも輝かしい勝利を収めると約束されています。神様はあなたにこう知らせたいのです。「あなたは必ず勝利を収めます。しかしただ打ち勝つだけではなく、わたしの王国のために、あなたの内にさらに素晴らしい計画を立てているのです。あなたはこの戦いから、どうしたら良いか分からない程の戦利品を持って歩み出るでしょう」と。